そばに安寧をもたらす人。

打算的である程度意地悪でなければ、今の時代生きていくのは辛い。
真面目な人間は馬鹿を見る。

ぼやぼやしていたらお気に入りのパンはなくなって、電車に乗り遅れて、婚期を逃してしまうかもしてない。
譲り合いの精神、人のためなんて考えは今や古いのか。

こんな時代でも、自分以上に周りの人を優先する心優しき聖人君子のような存在がいる。
私のおばあちゃんだ。昔は厳格でとても恐かったと母から聞くが、
私が知る限りおばあちゃんはとても温かく優しい人だ。それでもって、孫にはかなり甘い。

人生で何度か反抗期があって、そんなおばあちゃんにもそっけない態度をとったこともしばしばあった。
でも、どんな時でもおばあちゃんは怒らなかった。怒られるよりも心配される方が多かった。
繊細な人で、本当にいつもいつも気にかけてくれる。
そんな気遣いがいつも、言えないけれどとても嬉しいのだ。悪い人間になろうとは、とても思えない。

誰を敵に回しても、おばあちゃんだけは裏切りたくないと思う。そして、いつも正直でいたい。
嬉しいことや納得いかないことを、話せるだけ話したい。
どんなことでも耳を傾けてくれるから、私はそれが生き甲斐のように感じる。
つまらない話でも、馬鹿にしたりしないことを知っているから。

何の力も能力も持たない私が強く、偉くなりたいと思うのは、
おばあちゃんのような人が幸せになれる世の中であって欲しい一心からだ。それはいつも変わらない。